「もしもし、新井です」

「よう!竹馬の友よ!」

「17日は何時?」

「おっ、丸沼高原か。6時でいいんじゃね」

「そうね、二人だし、のんびり行こうよ」

「あれ?部長は?」

「眼の検査があるとかで、行けないってさ」

「そりぁ、残念」

「誰かいる?他に行きそうな人」

「いや、滑走部はお休み状態だからネェ」

「いないか、やっぱり」

「じじぃ、二人っきりで行くべ!」

「了解!よろしく!」

 

本日の登場人物

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新井さん

「2週間ぶりだよ、滑るの」

「オレ、1年ぶりなんだけど」

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「いまいち、体調がさぁ」

「風邪?あれじゃ無いよね?」

「新コロナかい?違うかと、たぶんインフル」

 

「到〜着〜。結構な人だよ」

「だねぇ。きのうは、雨の所が多かったんで、ここに集中かね」

「そんな感じ。だけどさぁ、ここも雨だったんじゃね」

「あぁ、確かに。途中に全然雪無かった」

「新品スタッドレスタイヤ、意味無し」

「ハハハハハ、帰りに活躍するかもよ」

「んじゃま、着替えて行くかい?」

「よう、隣りの女史二人見てみ。ありゃ、山登りだよ、きっと」

「えっ、そうなの?」

「装備がどう見てもさぁ」

「もしかして、滑り下りないで、登るの、お二人は?」

『はい、登ります、日光白根山』

「うわっ!てっぺんまでッス?」

『ハイ!天辺に』

「スゲェ!お気をつけて」

『ありがとうございます。楽しんできます』

「オレには、絶対無理!」

「いや、俺も無理」

「そんな事ねぇべ、陸上部のキャプテン」

「元ね。それも大昔の話し」

「今は?」

「社長とおんなじ。ただのジジイ」

「がはははは〜、結構!おおいに結構!」

「行くかい、じじいコンビで」

「おお!出陣いたそう!」

 

「後ろにある日光白根山、まったく見えないよ」

「ありゃりゃ、さっきの山ガールは大丈夫かね」

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「う〜、足いてぇ〜」

「1年ぶりは、キツイかい?」

「メチャメチャです。スケートも3回しかやってねぇし」

「なんか運動はやってたろ?」

「スクワットと体幹だけ」

「じゃぁ、大丈夫!もう一本行こう!」

「うぅぅぅぅ、死んでしまうかも」

「ハハハハハ、絶対ない!」

 

「無理!休憩する」

「ゴンドラコース2回だよ、まだ」

「無理、足もいてぇけど、それ以上に、心肺機能が爆発しそうで。

喉もカラカラだよ」

「ハハハハハ」

「アクエリアス500ml飲んだのになぁ」

「いや、それが効いてるよ。飲んでなかったら、ツッてるよ足」

「うぅぅぅ、水、水。ゴキュッ、ゴキュッ、ゴキュッ、プッハァ〜」

「どう?」

「どうやら、復活した気がする。次で新井さんのスイッチランを撮るから」

「いいよ、撮らなくて」

「いやいや、動画で滑りを確認した方が、絶対いいから」

「そうなの、じゃあ」

 

「がはははは〜、いいのが撮れたよ〜」

「調子こんだら、コケた」

「ハイ、スイッチだからネェ、油断禁物だよ」

 

「よっしゃ、午後の部開始、次は飛ぶから」

「キッカーね。シャバ雪だけど、スピード平気かい?」

「7mと9mだよね、なんとかなんだろ」

「足は?」

「そこ。よって、パークまでは、余計な事せず行く!」

 

「いやぁ〜、気持ちいい〜、9m最高!」

「後ろにいた人が『イッタ〜』って、言ってたよ」

「7mだけで、9mはパスって人が、多かったからね」

「撮れたかどうか、心配だよ」

「大丈夫!気持ちよかったんで」

「次はまわる?」

「いやいや、無理、足がもたない。パークまでたどり着けない」

「ゴンドラコース5回行ったし、あがる?」

「いいの?」

「充分。俺も足プルプルだよ」

「心残りではあるけど、あがるべ」

 

あとがき

「おつかれ〜」

「お疲れでした。どう?1年ぶりの雪山は」

「楽しかったねぇ、実に!ホントは来るの、ヤメっかと思ってたんよ」

「俺も。社長からチラっと、そんな連絡あったら、来なかった」

「がはははは、なんだよ、そっちもかい」

「天気がさ、雨だったじゃん」

「ここは雪だろ?と思ってたら、日曜の夜から雨だったんだってよ」

「言ってたねぇ、整備の人」

「だよ。なんで、雪シャバシャバだったわけ」

「ゼイゼイしてたよね?」

「しまくり千代子!」

「ハハハハハ」

「あしとられて、歩くのも滑るのも、もう!たいへん!心肺爆発寸前!」

「風邪のせいじゃね」

「いや、ひとえに体力の無さだよ」

「きたえちゃう?」

「です!スケート復活」

「ジジィのセリフとは、言いがたいね」

「かも。って言うか、いないかねぇ、一緒に来る人」

「部長。あっ、ジジィか」

「予備軍だね。それでも3人だよ」

「きょう会った人も言ってたよね、『集まらない』って」

「ラーメン軍団ね。彼らはいつも大人数で、うらやましかったのに」

「その人達が、今や2、3人って話してた」

「募集すっか?滑走部のみんな〜、元気ですかぁ〜!行きましょう!」

「無理じゃね」

「だめか」

「俺がたまに誘うから」

「お願いする。久しぶりきたら、ちょっと火がついたよ」

「ハハハハハ、またまた、ジジィらしからぬセリフだ」

「次はいつかね?それとも終わり?か、はたして!お楽しみに〜!」