「オイオイ、雨降ってきたで」

「ですね」

「そんだけ?」

「ええ、自然の事なんで」

「そりゃそうだけどさぁ、『春の陽気』じゃないの?」

「ええ、春雨じゃないですか」

「あれ?そんなの知ってたの」

「ハイッ?」

「ほれ、『月様、雨が…』の、よう」

「?」

「えっ?違う?」

「春の雨だから、暖かいですよ」

「ああ、そう言う意味なのね。でもよぅ、まだ2月、真冬だで」

「ええ、真冬なんだけど、春っぽいのが、きょう!なんですよ」

「それ!そう言われて、また来ちゃった訳ね、オレは」

「あははは、良いじゃないですか、遊んでもらえて」

「感謝!って、言っておくよ。でもさぁ、雨はなぁ」

「ですね、雪の方がいいですよ」

「おお!じゃこのまま、スノーボード行く?」

「あははは、社っ長、行きません。ワドナですよ、きょうも」

「今年3度目、おだやかな日を願う!」

「ええ、年明け2回は、強風でした。春ですよ、3回目は」

「ううん、雨止んだら、風だで。たいていは」

「社っ長、明るくいきましょう!」

「うぅぅぅ、祈願!小春日和」

 

本日の登場人物


薄いペラ男さん

「フライ巻いてきました?」

「モチのロン!」

「ええ!」

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「事前情報は完璧だから」

「あっ、T田さん?」

「はい。秘策あり!」

 

「着いたよ。雨止んで、晴れたけどさぁ」

「あははは、爆風ですね」

「♪ 走るっ走るっ俺ったち〜 ♪ かよ」

「走んないで、釣りしましょ」

「オレも走りたくはないよ。『爆風』と、きたんで『スランプ』と、

いったわけね。サンプラザ」

「ああ、『中野』さんですか。券買ってやりましょ」

「(どうでもいいわけね、オレのフリは)」

「(しょうもない話に付き合うと、長いからな、流す)

おはようございます!また来ちゃいましたぁ」

『おお!社長も!またしても、凄い日にねぇ』

「はい、おはようです。『遊んでやるから』の甘言に」

『アハハハハ、風はとんでもないけど、状況は上向きですよ』

「ほらぁ、社長、春ですよ、ハル」

「ああ、春だ、春一番じゃね、これ?」

「っぽいですね。なんで、俺はルアーで。お先にぃ〜」

『社長、今朝の気温5度です』

「ええ!まさに春ですね。オレはフライでいきますよ」

『おっ!いってらっしゃい』

 

「朝陽が美しい中、颯爽?と急ぐ、

そうでもない?釣り人ひとり…ってかぁ」

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「春一番か?爆風にゆれてるよ木が」

(ああ、静止画じゃ、『おだやかな日』だな)

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「よ〜し、、ようやく準備完了。ペラッちょさんは?

日当たりのいい川側か。オッ!山側の一ヶ所だけ、

静かっぽい!あそこだ!」

 

「むううう、決して静かではないけど、お〜りゃぁ〜。

おお、いいとこいったじゃん、ラインの手入れが効いたな」

シ〜ン

「うぅぅぅ、無かよ。チョイ誘ってみるか」

ツン

「れっ!釣れてる?!」

ギュ〜ン

「うわぁ〜、ヒクヒク〜」

「社長〜、網、網〜」

「おお、スマン。スゴイんですけど、ヒキが!」

「良いじゃないですか、楽しんでくださいよ」

「お、おお、わぁ〜、もういいから、寄ってきてくれ〜」

「あっ、網やぶれてるよ、あ、あ、あ、」

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「フゥゥ、やっとだよ、60弱かな。

まさかの1投目!が、アタリわからず、なんで?

あっ、タナか?深めにしたから、底ベタでアタリ出ず。

うん、チョイと浅くして。どうりゃ〜!」

ピュ〜ン

「えらい飛んだな、追い風だ。いいねいいね」

スゥ〜

「えっ?マーカー、横に動いた?エイッ!」

ギュン!ギュン!ギュン!ギュ〜ン!

「うわっ!また!うわぁ〜」

 

「社長、どうですか?その後」

「1投目で釣れて、2投目もヒット!」

「マジですかぁ?」

「ハイ。ペラッちょさん、トイレの隙に2匹目」

「こっち側だったかなぁ」

「そうネェ、川側よりは、気持ち静かめか?」

「ええ、そうですね。川側も追ってはくるものの、

『喰う』まではいかないんですよ」

「フライにしてみたら?」

「いや、もうちょっとルアーで」

「ですか。オレは久々のマーカー釣り、堪能中だよ」

「あはははは、いいじゃないですかぁ」

「はい!とっても」

 

「うぅぅぅ、アタリ途絶えた。9時か、うん!コーヒータイム」

「社長、俺は休憩しつつ、寝ます」

「もう!かい?オレが起きてるのに、珍しいね」

「なんか疲れちゃって」

「運転もしていないのにかい?」

「ええ、応援してましたから、車内では」

「はァァ、それで、なに、グッタリ…なわけ?」

「たぶん、なんで静養します」

「じゃ、帰りは運転だ?」

「あはははは、それは、社っ長のお仕事です」

「やっぱりね。だと、思ってたよ」

「邪魔しないでくださいね、静養ですから」

「ああ、しない。釣り釣り!クリスマス!」

「釣り〜!あぁ、オヤジギャグに反応してしまった」

「がはははは〜、ではまたぁ♪あう日までぇ〜 ♪」

「また訳わかんない事言い出して。早く行ってください」

「承知!」

 

「飯、めし、メシ〜だよ、ペラ男君」

「ファァァ、何時です?」

「肥満児太り過ぎ」

「11時半すか、よく寝た。飯ですね」

「あのぉ、『肥満児太り過ぎ』は?」

「いいのいいの、そういうのは。飯にしましょ」

「(快心のギャグなんだけど)ですか、ですね、腹すいたし」

「社長、ヘンなこと、言わないでくださいよ」

「あぁん、なにを?」

「ロシアから来た、ナンチャラ…とか」

「オニハラスキーかい?」

「言っちゃった、まずい、続きが」

「あるぞ、姓は鬼腹…」

「はい!カップ麺、食べごろで〜す」

「おお!待ってたよ、なんってたって、姓は鬼腹…」

わぁ〜!

うまいですねぇ、寒い時期はコレ。

晩もバーミヤンで、ね!社っ長」

「ああ、もう、なんでもいいよ」

 

「ああ、満腹万福。もう寝るだけ」

「はい、そうしてください。ヘンなこと言わず」

「あぁん、言わしてくんないじゃん」

「社長!寝たほうがいいですよ、夕方に備えて」

「だね!寝るわ車で」

「はい、バック・トゥー・ザ・フューチャー見ながらですネェ」

「ノンノン、007だよ。ダンダダッタ~ダンダダッタ~

「ぜんぜん違って聞こえるけど、おやすみなさ〜い」

 

「さてと、なにを見つつ寝るか…アレ?車が入ってきた。

お客さん来たの?珍しい」

「コンチワ」

「あれ!T田さんじゃないですかぁ。仕事お休みで?」

「まぁ、そんな感じで」

「がははは、事務所にペラ男君もいますよ、行きましょう」

「コンチワ」

「あれ〜、T田さんだったんですね。てっきり、社長がまた

おかしな事してんのかと、思ってましたよぉ」

「なんだってぇ、オレが?」

「ええ、タヌキかナンカと話してんのか?って」

「あぁ、チョットなら、しゃべれっからねぇ」

「あははは、T田さん、こんなんですよ、いつも。釣りんなんない」

「いいんじゃな〜い。だって、オヤジ会でしょう?」

「それは、社っ長と山田先輩で、俺はまだ、ワ・カ・テ・ですよ」

「いいの、社長、あんな事言ってるけど」

「放置!ですね、あんなのは」

ワイワイガヤガヤ

ワイワイガヤガヤ

「社長、寝たほうがいいですよ」

「寝る寝る…ねる、ネル…」

「なんか、ギャグを、かましたいんだけど」

「浮かばなかったのぉ?」

「あははは、ですね。行きますか、こっちは?」

「自分は行くけど、平気なの白井さんは?」

「あっ、じゃ、チョット、休んでから」

 

 

「ぜんぜん止まないね、風。どうよ?ペラ男君」

「あれ、社長、お早いお目覚めで」

「自分のイビキで、飛び起きた」

「あはははは、ですよねぇ、すごいもの」

「ビックリした。T田さんは?」

「あそこです。すでに、数匹釣ってますよ」

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「さっすが。じゃ、オレはこっち側でやるかな」

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「うわー、うわー、やめて〜、もう充分だから〜」

「デカイね」

「スレかと思ったよ、あまりのヒキにさ。

川側の狭くなってる方が、いいみたいよ、ペラ男君」

「ですか、じゃぁ、お邪魔します」

「おお!連荘!」

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「初ジャガー。綺麗だね」

 

減水中です。なんと70cmも!

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いまだ、ノーフィッシュのペラ男君。寒そうです。

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が、ルアーをあきらめ、ドライフライで攻め抜き!

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「やりましたよ!チョイ小ぶりですけど」

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あとがき

 

「もう無理。指、凍傷になる」

「上がりましょう」

「いいの?オレは満足だけど?」

「俺もですよ、ドライで釣れたんで」

「なるほど。ざ・ワールド in ワドナ、なわけだ」

「(ここは流して)T田さんは?4時過ぎましたけど」

「腹すいたんで、めし。で、ラスト30分を堪能する」

「(ヤバイ!社長が…)そうなんですか。

社長、我らは上がりですよね?」

「ですね。指が無くなりそうだし」

「あははは、バーミヤンであったまりますよ」

「オイオイ、そこまで無理。今、あっためてから帰ろう」

「じゃ、黙っててくださいね」

「ニャウ」

「あれ?アメッチョになっちゃた」

『社長には、3回も来てもらったのに、風がねぇ』

「だいじょぶです。楽しんでましたから、それなりに。

ねぇ、アメッチョ社ッ長」

「ニャウ」

「あはははは、ねぇ」

『次は良いと思うよ』

「ですかね。3月になっちゃうかな、俺は」

「情報入れっから」

「お願いします。社長はきょうも、T田さんフライでしたから」

「ニャウニャウ!」

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「これこれ、モップフライね。キクんだよなぜか」

「ニャウニャウ」

「あはははは、社長、もういいですよ。アメッチョは」

「おお、そうかい、しゃべるなって、言われたからさぁ」

「『次は良さげ』ですって。どうします?」

「おお、ヒョッコリ来るよ」

「ですね。スノーボード、無さそうだし」

「嗚呼、花の滑走部」

「あははは、わかんねぇ〜けど、また来ますよ〜」

「青田赤道、知ってんだろ?!」

「いえいえ、それではみなさん、次回まで」

「おお、また会う日まで〜

「いつもこんななのぉ?お二人」

「ニャウニャウ〜!」

「アハハハ、お楽しみに〜」

「それでは!ラスト30分堪能です!」