「もしもし、こんにちわ」

「おぉ、その声は竹ちゃん?」

「はい、当たりです」

「よぉ、こんちわ、この前はお疲れ様でした」

「はい、お世話になりました」

「で?本日は、なんでござんしょう」

「はい、実はですね、そのぉ」

「はぁぁぁ、もう一回行きたいと」

「はい、それです」

「是非も無しだよ!」

「いいですかぁぁ?」

「最後になるね、あの川は。よって、ビッシビシやるから」

「あ、あ、はぁぁい、お願いします」

「んじゃ、時間と合流場所は前とおんなじで」

「了解しました」

「道中、気ぃつけてねぇ」

「はいぃぃ」

 

「こんばんわぁ」

「あれっ、竹ちゃん、店に来ちゃったの」

「はい、早出し過ぎたのと、この竿見てもらいたくて」

「ほう、どれどれ。あっ、竹竿じゃん」

「はい、何番かなぁ?と」

「あら、懐かしや、当店作ではないですか」

「わかりました?」

「手ぇ掛けたもんは、わかるのよ。うぅぅんと、4番だね」

「えっ?3番じゃなく」

「はい!まぎれもない、4番そのものです」

「一生懸命練習に使ったかせいか、柔らかくなった気がして」

「それは実際に、あるんだけど、そこまでには、なってないっす」

「わかりました」

「じゃ、もう行った方がいいよ。爆睡しててくだされ」

「はぁぁい、先発しまぁぁす」

 

本日の登場人物

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竹ちゃん

「最後なのに、ご一緒すみません」

「なんの、ナンノ、南野陽子だよ」

「はぁぁぁ」

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「最後だかんね、怪我なく、楽しく、元気良く、いきましょう」

「はい」

「ミロ、飲んでな」

「はぁぁぁ???」

 

「到〜着〜、見てみ、水増えてるよ」

「ほんとだぁ」

「1、2、3、ダァ〜!っと行ってみよ〜」

「だぁ〜」

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「前回どうりだから」

「ええ、きょうは、ガッツリ寝たきたので、前回とは違います」

「おお!強い子のミロ、飲んできたねぇ」

「あああ、ミロって、それだったんですかぁ」

「意味不明だった?多いのよ、オレ。そういう言動がさ」

「あはははは、元気でました」

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「そこだよねぇ、やっぱり」

「はい、丹念にやってみます」

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「竹ちゃんよう、粘るもありだけど、見切るのも大事だで」

「あ、そ、そうですね。じゃぁ、ライン回収して」

ガリガリガリガリ〜

「ほれぇ、そうやって竿立てて、ガリガリ巻くから、

先ッチョッにライン絡むのよ」

「あっ!いか〜ン、またやってしまった」

「先ッチョ、暴れないようにしねぇとさ」

「はぁぁい」

「んじゃ、この先、ビッシビッシ攻めぬいて!」

「はい!おまかせを!」

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「どれ、オレもヤッテみっか」

シャバッ

「おいおい、いるジャ〜ン」

 

 

 

「よう、竹ちゃん調子はどうだい?」

「はぁ、何回も出てくれましたが…」

「れれ、そうなの?オレ2匹釣れたんだけど、ほら」

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「あぁぁぁ、居たんですねぇ…」

「わざと残してくれた…って?」

「いえ!それは無いです。丹念にやってますから」

「そうだったんだ。うぅぅぅん、あのさ、いまさらだけど、

魚って石についてるよね、基本」

「あ、はいぃ」

「はい。では、丹念に入念に、そのあたりをふまえて、

ビッシ!ビッシ!と、ねぇ〜」

「ハイ!」

「あっ!姿勢低くね、横からやる時とか、近い時は特に」

 

 

「まさか、ここはもう無理だろうなぁ、竹ちゃんの後だし」

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「オイオイ、いるジャン、またしても」

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「竹ちゃ〜ん、また残ってたよ、尻尾デカイのが」

「またぁ!あぁぁンなに攻めたのになぁぁ」

「そこ、やってみてよ」

「ハイ!」

「ほう、いいねいいね、手前からねぇ」

「うぅぅぅぅ」

「低くねぇ、かがんでだよ〜」

「うぅぅぅぅ…出ません」

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「チョット待ったぁぁ!手前のチャラ瀬からやってたよね」

「ええ」

「んで、その奥っかわもやり」

「はい」

「あの石周り、ヤンなくっちゃっ」

「えっ?」

「ほれ正面の石。そのチョイ上から、流してみてよ」

「あ、はいぃぃ」

「低くねぇ姿勢を」

ヒュン、ヒュン、ヒュ〜ン

シャッバッ

あっ!!

「でたじゃん、さがった方がいいよ、後ろさがって〜」

「はいぃぃぃ」

「オレ、すくうよ」

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「はい!おめでとうございます」

「うれしい!!ヤマメだぁ」

「ですね。太っちょ君です」

「ちっちゃいけど、嬉しいっす!」

「よかったジャン」

「居るんですねぇ」

「ビックリしたよ。一番居そうなトコ、やんないんだもん」

「はぁぁぁ」

「手前は石でも小石の、チャラ瀬じゃん。居ない、とは言わないし、

そっからやったのは正解。で、順に奥のデカイ石の方へ」

「・・・・」

「姿勢、低くいったジャン、横からだし、近かったしで」

「はぁぁい、クロスになったんで」

「そこまで解っちゃえば、もうダイジョブで〜す」

「そういう事だったんですね」

「です。ここは関東、スレっからしだからネェ、相手がさ」

「はぁ、北海道とは違うと」

「はい。楽できる…とは言わないけど、いや、だいぶ楽かもしれない?」

「かも」

「余裕出たとこで、この先は軽く流して、大堰堤行くべ」

「あっ!前回ルアーマンがいて、諦めた」

「はい。最大の山場です!んで、この先、石デカイから、

気をつけて追いてきて」

「ハイ!」

「おお、元気でたね!ミロ飲んだ?」

「いえ、それは…」

 

ドテッ

「痛ってぇ〜」

「コケた、やっぱり」

「はぁ、あえなく」

「ゲェ〜!竹ちゃ〜ん!竿、折れてる、先ッチョ」

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「フニャニャニャニャ〜、終わりですね」

「オレのと取っ替えっこしてやるべ。先ずは飯だ」

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「修了かい?」

「ハイ!充分です」

 

あとがき

 

「お疲れ〜でした」

「ありがとうございました。嬉しい1っ匹ありで」

「だよね。残念なことも起きたけど」

「それは、私がいけないんで」

「歩きにくいのよ、ココ。石デカくって」

「確かに。次からはシューズ履いてやります」

「まぁ、一体型よりはその方が、コケにくいよね」

「来年ですけどね」

「いやいや、『キャッチ・アンド・リリース』専用で、

やらしてくれる川もあるから、まだ行けるよ」

「ああ、そうか!探してみます」

「栃木なら10月末までの雄鹿川、来年1月中旬までできる、

『箒川』って強者の川あるし、ニジマスなら渡良瀬川が、

2月末まで可能だで」

「そんなにです!?」

「そんなにです。是〜非!どうぞ!」

「わかりました〜!」

「おお!元気モリモリ、森昌子だね」

「うぅぅん、それは、ちょっと」

「がはははは、強い子のミロ飲んでねぇ」

「飲んでます?」

「いやいや、オレ卒業、そういうの」

「元気ですよねぇ、でも」

「そう、元気があればナンでもできる!元気ですかぁ〜!!」

「猪木さんですか」

「はい。オレのはカラ元気だけどよ」

「いやいやいやいや、そんな事は」

「ま、ま、なにはともあれ、楽しんでもらえましたかね?」

「はい!堪能でした!」

「次からはバス、んで、渡良瀬と管釣り」

「その後、スノーボードですか?」

「ああ、それもあった。雪が降ればだけどね」

「はい」

「ほいじゃ、撤収〜」

「お疲れ様でした」

「来週は祭日なんで、奥方の奴隷。

よって、28日バス釣り、お楽しみに〜」

「私は河口湖です」

「おお!」