「ご無沙汰しております」
「アリャまぁ、部長。半年ぶりかい?」
「ええ、まぁ…そんな感じで。先日は、ありがとうございました」
「イヤイヤ。16年間もお世話になったからねぇ」
「今季、ガンガン使わしていただきます」
「はい、是非とも、思う存分に。で、本日は?」
「はい、合宿なんてのは…スノーボードの?」
「そっちかい?誰からも、そんな話はないけど、ご希望はいつ?」
「16、17日は休みなので、いかがかと?」
「う〜ん、15、16日は、新年会なんだよ、伊香保温泉で」
「15日は日曜日ですが?」
「オレ、早退。許可もらったから」
「奥方にです?」
「ノンノン、岩崎君にだよ」
「あっはははは。そうなんです?岩崎さん」
『はい。たまには』
「そんな訳だから、丸沼で合流するかい?」
「いえ、その、それだと…」
「ナニ?ハンパで効率よくない?」
「ええ、まぁ」
「じゃ、いつよっ!?」
「10、11日は、どうでしょう?」
「ああ、そうきたか。実は、戸倉なんだよ9日は、4人で」
「ううう。帰宅してから、また行く感じですか?」
「『感じ』じゃなくって、決定だねぇ。オレは3連休だけど、他の人たちは、仕事だし翌日は」
「はぁ…」
「なんだよ、そうしろってか?」
「はぁ、可能であれば…、無理でなければ…」
「ああ、可能だし、無理でもネェよ、ケガさえしなけりゃヨ」
「あっ、それは先ず無いっしょ、社長ですから」
「わかんないよう、戸倉だからねぇ。でかいキッカーとか、いかついレールなんか有ったらヨ」
「あっはははは。それは大丈夫でしょう、雪不足で、何にも無いらしいですから」
「がっはっはっはっ、そりゃ残念。まぁ、仮に有っても無理、お世話係なんで」
「じゃあ、決定でよろしいでしょうか?10、11日で」
「ああ、無事を祈っとけヨ」
「あっはははは、祈るまでもありません、社長ですから。運転は任せてください、車も出しますよ」
「ああ、いい、運転だけで。部長号は禁煙ジャン」
「あっ、そうでした」
本日の登場人物
部長 「今季、2度目です」 「ご一家で?かい」 「はい」 |
私 「オレは3度目。足が…」 「どうしました?」 「連チャンだろ、オレは!」 |
「到着っ」
「相変わらずの走行で、早めに着きました」
「ああ、予定と違ってね」
「‥‥?」
「ほれ、アメッチョみてぇに、キョト〜ンとしてんなよ。ズンズン着替えて、ビュンビュン行くから」
「あ、はいっ」
「建物増えたね?去年やってたの、これだったんだ」
「はい。売店も大きくなってます」
「んじゃま、体操ガッツリやって、コーヒー飲んで、一服したのち、行くか?」
「あっははは、ビュンビュン行かないんですね?」
「‥の後が、ビュンビュンだよ。いつもどうりだろ?」
「ええ、まぁ」
「コーヒーの自販機、無くなってて、スゲェ残念」
「濃度調整可能マシーンですね?消えました、売店ができたんで」
「残念だなぁ、好きだったのに…ゴキュ!イケるじゃんコレ?」
「はい、ハンドドリップですから。それはさておき、先ほどの体操を見る限りでは、全くもって異常なしですね、社長は」
「そんなことは無ぇよ。色々とイタタタ、だよ」
「そうですかぁ?見えません、とても。掃除のお姉さんも『スゴイ!』って、言ってましたから」
「そうだったかな?」
「ええ、隣のグループの女子が、対抗してましたし」
「ああ!それは気がついたよ。『アタシもできるよ〜』って、やってたの」
「はい、社長とお嬢以外では、初です」
「やれ!」
「無理っス!」
「よっしゃ、ゴンドラ行くか!」
「ラジャ〜です」
「丸沼が!」
「あれっ!氷ってませんね。ヤバイですね今季も」
「社長、大好きな物が、点在してますから、順にズンズンと」
「ヤルけどさぁ、足が…」
「あっははは。気のせいですよ、社長!」
「うううう、無理!足が…もういいだろ?部長」
「うううう、もうちょっと行きたいなぁ、なんて」
「ああ?ゴンドラ9回乗ってかい?」
「リフトで」
「ああ、わかったわかった、行く。こうなったら、リフト止まるまで」
「いや、そこまでは…」
あとがき
「やっぱり、社長でしたね、最後まで」
「ああ、そうとう無理した!あした、死ぬ」
「あっははは、有り得ませんね。この後、絶品夕食、効果絶大温泉、何と言っても、社長ですから」
「ホメ殺しかよ?」
「いえいえ、みんなが思ってますよ」
「『みんな』って、2人っきりじゃん、きょう?」
「大丈夫です。『雪板記』『釣行記』を、ご覧の方々が、おられますから」
「それそれ、更新が溜まってんのよ」
「動画だけでも、きょう、やっちゃいましょう」
「そう!悪いねぇ。『16年間ご苦労』って、勇退してもらったのによ」
「いえいえ、さみしいので、そのくらいは、ヤラシてもらいます」
「あっ!やっぱり、そこだけなんだ。あとは、オレなわけね」
「はい、当然です」
「そ、そうだよね…」
「はい、動画完成です。これ見て、あしたのカテにしてください」
「ああ、見ねぇでもわかってるよ。不出来な理由は」
「いえいえ、そうおっしゃらず。シーズン初め、って、感じですから」
「そりゃそうだよ、パークは初だから。いや、きのう戸倉でチョイと」
「激しさ!というか、危なさ!というか、総てにおいて、物足りないですね」
「オイオイ、一発目であのパークなら、こんなもんだろう?」
「いえいえ、社長ですから。あしたは、攻め抜いて、いただきますよう、お願いいたします」
「軽く言われちゃったね。動けたら挑戦するから」
「はい、その調子で」
「ヨォ〜し!そのためにも、入念なる整理体操やるから、部長もやれ!」
「ゲッ!飛んだとばっちりが!」
「ほ〜れ、先ずはこれだ〜」
「イタタタタタ〜」
「あしたは、どうらるやら」
つづく