『シニアトリオ合宿・2日目』

『やぁ~、朝だね、何時だい?』

「おいぃす、6時だよ。朝飯8時だし、
風呂行ってくれば。俺は行ってきたよ」

『おっ、そうすっか。スゲエ汗かいたし』

「あっ、社長、暖房機の前だから」

『そうかぁ…いや、夢のせいかも』

「へぇ、どんな夢です?」

『気になる?部長?』

「いえ、別に」

『なんだそりゃ、無理矢理にでも、聞かせる』

「風呂行った方が、いいんじゃねぇの」

『そりゃそうだ、部長、続きは風呂の後な』

「いえ、別に」

 

『うぅ~、サッパリ、サッパリ〜、朝風呂最高〜、
小原庄助さんの気分だねぇ☺』

「アハハハ、小原庄助さんって、もはや理解不能ですね」

「俺は解るけどさぁ、
それは、オチが良くねぇよ」

『そう、まぁ、たまの贅沢だわ。そろそろ、朝飯か?』

「まただね。タバコ吸いに行かないの?起きぬけの一服」

『新井さんもオレも、若い頃な、それよ』

「今は違います?」

『部長、違うんだな、歳を重ねた今、
朝ご飯をいただくまでは、耐える』

「ほう、その心は?」

『ご飯か美味い!そして、その後の一服は、まさに至福の時。
違いの解る歳になったってわけだ、ガハハハ』

「ガハハって、単に、朝イチだと、むせるジジイに
なっただけじゃね」

『クゥ~、痛いトコつくねぇ、竹馬の友よ』

「アハハハ、良いオチがついたところで、その朝ご飯に
行きましょう、先輩方」

 

『たんのう、堪能、胆のうまで染みわたる、
朝ご飯であった』

「また、訳わかんないですね、新井さん。胆のうって、
胆汁の胆のうですか?」

「そうじゃね」

「たまに、『胃袋に染みわたる』とは、聞いた気もしますが、
胆のう…は、初です」

「流しちゃっていいのよ、アンなのは、長くなるから」

「危ない、負のスパイラル入口でした」

『で、本日はどうする?雨だけど』

「雨じゃ、なしじゃね、ココは」

『部長は?』

「そうですねぇ…」

『丸沼行くか!?』

「『行くか』って、社長、帰り支度してません?」

「俺もしてるよ、帰る準備」

『ガハハハハ、やる気満々、未練たらたら、は、
部長だけだな』

「うぅぅ、じゃぁ、帰りますか、まっすぐ」

『ンニャ、『道の駅』はしごして帰るべ』

「えぇっと、去年行った『尾瀬かたしな』ですね」

『そこ。と、川場にあるデカいとこ』

「えぇぇ、あぁぁ、『川場田園プラザ』これですかね」

『だ、なんでもデッカくて、色々あるってよ』

 

「社長、着きましたよ、『川場田園プラザ』

『お、おぉ、またしても、爆睡之介になってござった』

「アハハハハ、武士ですか?いつもの」

『それがし、新人でござる。天下泰平・元禄時代から、

やって来たでござる』

「ほう、タイムスリップ?」

「部長、やめな、そこらで、迷宮、迷宮」

「ヤベ、つい反応してしまいました」

『ホント、デカいね、駐車場が1、2、何ヶ所あるんだい?』

「平日なのに、観光バスが3台来てますよ」

『おのおのがた、いざ参ろう!』

「部長、ほっとけよ」

「あう」

 

『オレ、こんなの買ってみた』
DSC_0814

「なんか、食べ物屋さんばっかじゃね」

「確かに!『ファーマーズマーケット』は

ありましたけど、『天候不純で品薄です』の、

張り紙がありましたね」

『残念〜ん!で、ござった』

「せっかく、元禄時代から来たのに、ですか?」

「部長、反応しない!」

「おぉっと、では、帰りますか?」

『だね。佐野サービスエリアで、ラーメン食べてな』

 

「着きました〜」

『何時?え?13時、早っ』

「今年も観光的でしたね」

「自然相手だからねぇ、仕方ねぇよなぁ」

『そういうこった。オレ、来週27日に

行く予定なんよ』

「あっ、週末から雪予報ですから」

『雪?ホントかぁ!雨男だで、オレは』

「アハハハハ、今日の気温から察すると、雨かも」

「誰と?あっ、居酒屋さんの」

『さよう、去年行けなかったから、今年は!と』

「あらあら、お気をつけて」

『願う!降雪!尾瀬戸倉に!!』

ではまた。