「八郎、到〜着〜。だよ、お2人さん」

「きましたね、本番が」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、朝っぱらから、そんな『本番!』って、や…須田さ〜ん」

「あっ!」

ドッス!バスッ!

「うゥゥゥゥ…なジェ?」

「ああ、ぺ君、君がダメダメだな。山田くんは、きょうのこの日に備えてだなぁ、そういったコトを総て控えてぇ…」

「ウォッホン!!ああ、社長。その辺で」

「あれ?イイじゃん、ホントなんだからぁ。体調万全っしょ?」

「エエ、答える必要がないですね」

「だってよ、ぺ君。完璧な、100%な、近頃無い、充実感だってよ」

「スゴイですね、ク・ク・ク・・・アヒャヒャヒャヒャ〜!こらえきれまシェ〜ン

「くるな」

ドスン!ドスン!

「やっぱり。お休みしてるにしては、見事な下突き、いわゆる、ボディアッパー。いや、素晴らしい!」

「ウゥゥゥ、社長のせいっス」

「なんでぇ?オレは『実録!山田日記』の一端をだなぁ、こっそり言っただけじゃん」

「えっ!?そんなのがあるんで?」

「オォ、あるある!『序章編』から『風雲編』そして『爆裂編』まで」

「マ〜ジッっスか!?」

「ああ、大マジ!さっきのは、ホンのさわり」

「うおォォォ〜」

「やばいな」

ゴン!

「脳天にキタ〜、ウゥゥゥ、クラクラするぅ」

「ああ、社長。この子、からかってる場合じゃないですよ、アタリがさっぱりですから」

「確かに。去年は『復活!!』って、気がしたんで、ここに来たのに」

「はや、1時間半、否、2時間近くたったのにですよ」

「だよねぇ、ちょっくら休憩して、コーヒーでもどうよ?」

「おっ、グッドな。社長ホットでお願いします」

「御意。ぺ君は?ホット?アイス?それとも、強い子のミロ?」

「えっ?新ネタですか?わかんねぇ〜」

「ネタじゃねぇよ。73年頃ネッスルジャパンから発売されている、元祖的・栄養ドリンク!」

「俺、生まれてないっス」

「なんだってぇ〜!?オレなんか『南沙織さん』または『森高千里さん』だっちゅうのに」

「また変なこと言い出してぇ、わかんねぇっス」

「ウォッホッホッホ、ぺ〜、つまり『17歳』って事だ。南さんが最初で、森高がカバー」

「そういうことっスか。いちいち、例えが古くって、わかんねぇっス」

「しょうがねぇだろ、年寄りなんだからよ。で、なんにする?」

「じゃ、その、強い子ミロってので」

「ブ〜!本日完売です」

「まタァ、初めっから無しですか」

「帰りに、ローソンで買えよ、普通に売ってから」

「いらないっス。俺もホットで」

「寒いからね、ホットだよなぁ。ホイ、お待ち〜」

「あざぁ〜す」

「社長、絶妙です」

「そりゃどうも。これで釣れちゃったら、最高〜!なんだけど…」

 

 

「社長、いただいちゃって、よろしいですか?ソコ」

「どんぞ。自慢の『ヤナギトンボ』いっちゃって」

「では、遠慮無く。エンヤコラさ〜」

「なんですかね?その掛け声は」

「イイから、黙って見とけ、ぺ〜」

 

ハタハタハタ…ハタハタ

 

おいっ!なんで反応ないの?そこで〜!!

 

ガッバ〜!!

 

「うわっ!でた!」

「ぺ君、すくって、スクって!」

「はい、お任せ下さい。強い子ミロ、ですから」

「使い方違うけど、しくじんなよ〜」

「やりましたぁ〜!」

「細いけど、43cmです」

「休憩が効いたな」

「元気でたんじゃねぇ?」

「ええ、モリモリですよ、ウォッホッホッホ〜!」

「俺もっス!強い子ミロ」

「トンボルアーにしようかなあ、オレも」

 

「ファぁ〜・・眠っ、ファ〜」

「いただきます!」

「…!?」

「エンヤコラさ〜!」

「またそれぇ」

「黙れ!ぺ〜」

 

ハタハタハタ……クイッ、クイッ…ハタハタ〜

 

シ〜ン

オイッ!

 

ドッカ〜ン!!

 

「あ、あ、ぺ、ぺ、ぺ〜」

「がっはははは〜『たすけて〜ぺ君〜ン』だってよ」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、完璧」

「社長、サイズアップです、44です」

「ウォッホッホッホ!マグナムですよ、社長」

「譲るんじゃなかった」

 

あとがき

「お疲れ〜」

「でした」

「でしタァ。渋かったです、ここは」

「まったく。ぺ君、ワンバイ、惜しかったよね、あれは」

「はい。俺にしては、上出来なアワセだったのに」

「ビックリもせずになぁ、きのうが効いてるね」

「ハァイ、小ぶりでしたけど、爆釣でしたから。イイ練習になってました」

「3人共なぁ、で、本日。オレ、屈辱のノーバイ!!どうなのよ?」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、数年前の俺とマブダチですよ」

「ウォッホッホッホ、いわゆる『ブラザー』ですよ、社長」

「『ノーバイブラザース』略して『ノーブラ』イイんじゃね、コレ!?」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、喜んでてイイんですか、ノーバイですよ」

「オォ、そうであった。が、現実は受け止めねば」

「社長、爆池があるじゃないですか」

!!でしたねぇ、山田く〜ん。最終日を飾るにふさわしい、爆釣野池

「ええ、そうですよ。気分転換にはもってこい!なぁ、ぺ〜」

「ですね、びっくりアワセしても、違うのがすぐ来てくれる、やさしさあふれる池っス」

「そうと決まったからには、さっさと帰って準備準備」

「あぁ、社長、なんかお忘れじゃ?」

「あぁん、なにを?」

「なにっ?って、ナニですよ。社長には、アレしてもらわないと」

「おぉっ!スマン。忘れてはならない『敗者の定』だね」

「ええ、それですよ」

「ははっ、おおせのままに」

「では、最上階の鉄人レストランでフルコースなんぞを、所望いたしますよ」

「イイね!望むところ。ぺ君、払っておいてくれ」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、ダメですね、定ですから」

「ですよね〜。あぁ〜あ、ぺ〜の字に言われるとはなぁ…」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、社長、強い子ミロ飲んだらイイですよ」

ビュン

ドスン!!

「ウゥゥゥ、効・い・たぁ…、シャ・チョウ・な・ん・で・す・か今の?」

「バックスピンキック、後ろ回し蹴りだよ、先生直伝の。あえて中断狙い」

「ウォッホッホッホ、一日中船で、バランスが、変になっているのに、エエ、よかったですよ」

「がっはははは〜、じゃ、今度は上段で…」

「やめて〜」

「やらねぇよ、目が回るし。ホレ、ブラザー・ぺ君、コンビニ寄って、トットと帰るべ」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、どっちが兄者ですかね、や…須田さ〜ん」

「ああ、それは、ぺ〜だ。ノーバイ歴が違いすぎ」

「やっぱり!ヨ〜し!俺、強い子ミロ、買いますよ!」

「おお、そうしろ」

「はたして、あしたは!?お楽しみに〜」

つづく