ピロリロリ〜ン

「うぅ、メールだ。ゲェ〜!!」

「どうしたの?旦那さん」

「コレ!」

「あら!タイヘンじゃない」

「家族4人共、インフルエンザA型感染中!行けるのかいな」

「大っ嫌いな、お医者さん、行くしかないわね!」

「うぅぅぅ」

 

「こんにちわ、先生。先日は、母がたいへんお世話になりました。これ気持ちです、皆さんで」

『ああ、すみませんね。あれ?こんなに?いいの?』

「どうぞ!雅亭さんのパンです 

『おお!うれしいねぇ。で?どうしました?』

「熱っぽくって」

『ああ、感染してるね、たぶん。どれどれ、体温計は?何度かな』

「あ、はい」

『たいへんだ、一人で来たの?』

「はい」

『見て、39.7度もあるよ。よく来られたねぇ。即、別室移動ね』

 

「ただいまぁ。インフル旦那が戻りました〜」

「なに、やっぱりA型?」

「です。21日は、ギリギリだって」

「そうとなったら、さっさと寝て!」

「すまん!岩崎君!オレは隔離だって」

「こっちは、大丈夫ですから、早く休んでください」

 

 

「おはようございます」

『あっ!社長、おはようございます。おかげんはどうですか?』

「20日の夕方、熱が下がったんで、37.6度に」

『エエェ!じゅうぶんな熱じゃないですか!』

「きょうは平熱。の、はずなので」

『あっ、安心しました。本日よろしくお願いします』

「はは、おまかせくだシャイ」

『だいじょうぶです…か?』

 

『社長、いよいよ出番です』

「ヒャイ、おまかせくだシャイ」

『ホント、だいじょうぶです?』

「ニャンとかなりますよ。お客さんの具合は?」

『チラホラ、お集まりです』

「アレェ、お隣はあんな行列なのに。何かあげてるのかな?」

『ウチも出しますか、ステッカーとか』

「エッ?今から」

『イエイエ、次回あたりに。来年ですかねぇ』

「うぅぅぅ、呼ぶか」

『はい?』

ロッドのガイド取れちゃって、困っている方〜!これから、くやしく説明しますヨ〜!

『ははは、こっち気になってる方、いますよ!』

「効いた?よっしゃ、もう一発」

どなたでも、簡単にできちゃう、ですよ〜!

『社長、いい具合です。このままイっちゃいましょう!』

「おまかシェくだされ!」

 

 

「イヤイヤイヤ、しくじっちゃって、ごめんね」

『いえ、ハプニングは付き物ですから。その後の冷静な対処が、むしろ良かったです』

「ホント?」

『ハイ。お客さん、すごく納得していましたから』

「自信満々でやったら、あんなザマ!もう、ビックリだよ」

『こんな時は、あせらず、こう対処する…の、良いお手本でした』

「きょう、このあと2回は、つつがなく、イケるはずだから」

『先程の調子で、お願いします』

 

 

『社長、ありがとうございました。完璧です』

「ですか?できる限りは、やって、ネタ切れだね」

『イエイエ、またお願いするかと、思います』

「やべ、ネタ探ししないと」

『このままで、充分ですから。ありがとうございました』

 

と、インフルエンザにかかりながらも、なんとか約束をはたす事が、できました。

『えっ?なにしたのって?』

アッ!先日開催された、『フィッシングショー横浜』のFujiブースでの、1日でありました。