「…ううう〜ん…ううう〜ん」

「どうしたの?ダーリン」

「俺だけ月曜日に、アタリがなかったんだよ、ハニー」

「それは、釣れなかった、ってことなの?ダーリン」

「そういうことだよ、ハニー」

「あら〜、残念ね、ダーリン」

「まったくだよ、ハニー」

「また行ってくればいいじゃない。ダーリン」

「エッ!いいの?行っても、ハニー」

「モチロンよ、ダァァリィィィン

おおお!マイ・ラァ〜ヴ・ハニィイィィィ

 

 

「水曜休みだろ?加藤君」

「はい、いただきます」

「私も休みだ。釣り、どう?いっしょに?」

「えっ!いいんですか?」

「たまには、いいだろう」

「是非、お願いします!よっしゃ〜!!メラ🔥メラ🔥メラ🔥メラ🔥」

「!?」

 

 

本日の登場人物

ぺ〜ヨン・加藤

「🔥🔥🔥🔥🔥🔥」

「?」

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店長?

「のんびり、ピケニック気分で」

 

「デッター!!」

「おお、凄いね加藤君、トップウォーターで」

「あ、あ、網、網、網、お願いします!」

「エッ?アッ?これか、どれどれ」

「うぅぅぅぅ、引くぅぅぅ・・・」

「おお!加藤君、でかい!でかい!デッカいよ!」

「よっしっ!やっと、すくえた、緊張したよコッチが」

「ありがとうございます」

「加藤君、50cmだよ!すごいね」

「初です!50は」

イェ〜イ!空前絶後の〜!!・・・・イェ〜イ!

 

「ここでUターンしましょう」

「あ、そうだね。下り過ぎても、帰りが大変だよな」

「はい。水多いし、流れも早めなんで」

「いつもこうなのかい?」

「社長、あっ、釣具屋の。その人いわく、『この5、6年はユルユルに・・・』って、言ってました」

「ほう」

「月曜は『久しぶりの強い流れだ』って、喜んでましたけど。きょうも、強いです」

「これが、本来なわけかい?」

「そうらしいです。社長いわく『ゆるいとイマイチ』だそうです」

「ああ、元々が早かったなら、そうだろうねぇ」

「同じこと、言ってました。じゃあ、上がりま〜す」

「了解」

 

 

 

「ここからやりましょう」

「様子が変わったね」

「ハイ。コンクリートが多いですから、投げ過ぎ注意です」

「なるほど、壊れちゃうかも?ってことかい」

「ハイ。ただ、ビビって届かないのは、もっとダメダメです」

「ああ、弱ったなぁ…、うん!スピナーベイトだ」

「あっ、それなら、ガンガンにいけますね」

「おお!いきなり釣れた!!」

「ハイ、キャッチ〜、33cmです」

「嬉しいけど、見おとりするなぁ、加藤君のとは」

「これからですよ!また、様子が時々変わりますから」

「ほう」

「そういう変化を見逃さず、ぶち込む!って、社長たちはいつも、言ってます」

「はぁ、なぁるほどなぁ」

「言ってたら、アソコ、見てください」

「おお、木が一本だけ、はえてるね」

「はい。見ててください、ああいうところを、正確に、エェッイ!!」

チャポン

「おお、上手だね」

「この後です。『丹念に誘え』って、いつも言われます」

「ハハハハハ、雑なのか、仕事と同じか」

「そんなぁ…、一生懸命なんですが」

「ネチネチ、やるんだなぁ、仕事もなぁ…」

ドッカ〜ン

ウワッ!デッた〜!!

「加藤、また、50cmだ」

「あ、あ、ありがとうございます。すくっていただきまして」

イェ〜イ!・・あっ・・

 

空前絶後の〜・・・・イェ〜イ!…

 

 

あとがき

ピロリロリ〜ん

「ごくろうさまです、ぺ君」

「お疲れです。月曜は、ありがとうございました」

「いやいやなんの。オレとぺ君は、残念ながらの結果だったけど、楽しかったねぇ」

「ハイ」

「遊びに来るかい?」

「イエ、きょうは」

「ほう。では、ナンじゃらほい?」

「はい!水曜、行ってきました!」

「はぁ?あっ!山田くんと行く『徒然なる風俗探訪』早速かい!?ヤル気満々だね」

「はいぃっ!?」

「早速、あれか?愛妻と?おお、そうかそうか、ウンウン、結構結構、オレの分までな」

「あぁ、社長。妄想が、きょうも爆走してますけど・・・あ」

「テレる・な・よ!」

「あの〜、全然違います!釣りに行ってきました!」

「ああ、愛妻とぉ?で、帰りにか?」

「ああ!もう!違います!店長がバス釣りやるんで、一緒に行ったんです!」

「店長?・・吉原?川崎?」

「いいえ!俺の職場の店長です」

「なんだよ、早く言えよ」

「社長の妄想が、早過ぎです」

「こりゃ、失敬。ああ、ノーバイが悔しくってなぁ」

「ええ、まぁ、そんなんです」

「釣れたのかい?」

「ハイ!初の50が!しかも!2ホン!」

「なんですトォ〜!」

「怖くなって、帰りは、メチャクチャ安全運転でした」

「そりゃ、怖くなるわ。山田くんにも連絡したんだろ?」

「はい『50cm2匹』って言ったら『ヘェ〜』って、電話切られました」

「わかる、よくわかる。オレも切る」

「あっ、あっ、待ってください」

「なんだよ!もういい!」

「釣ったルアー聞いてください」

「あぁ、なに?エビか?生の?」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、それは餌です。社長が塗ってくれた、ボニー95のチャートです」

「かぁ〜!くやしいねぇ、月曜投げなかった、ボニー95」

「はい、今や貴重ですから」

「よっしゃ!オレも13日はバスに決めた!」

「えっ?船出すんですか?」

「ウンニャ!おかっぱりだ。8連敗して八郎潟、その後2連敗。いまだにノーバイ」

「やっぱ、船じゃないですか?」

「もうしまったよ、船釣り道具は」

「速攻ですね」

「メラメラメラメラ」

「社長〜!」

「メラメラメラ…、あっ、おっ、ああ、完全燃えあがってた、今からコレじゃ…」

「アヒャヒャヒャヒャ〜、楽しんできてくださいねぇ〜。ではまたぁ、5マル2匹の加藤でしたぁ」

プープー

「切りやがった。しかし、スゴイ。できるなら、あやかりたい…あぁ、いかんいかん!負けないぞ〜」

 

 

主演  :ぺ〜ヨン・加藤

恩情出演:店長さん(職場の、と、言い張るが…)

以上、「ぺ〜ヨン・加藤」調でお届けしました。

 

作文:オレ